BLAU DESIGN’s blog

前代未聞のモノを創る。モノづくり記録です。

前代未聞のBackpackを創る。①また始まったイバラの道。

きっかけ

世界的にバックパックが流行っています。

日本では「リュックサック」とか「リュック」とか言いますね。。

確かに、両手が自由になるととても便利だし、重さもさほど感じません。

 

作りたい。

 

バックパックの世界に挑戦をしてみたい。

 

ここでも、何かイノベーションを起こしたい。

 

というようなことをなんとなく考え始めていました。

 

 

 

 

実は、僕も普段はバックパックを愛用しています。

僕が普段使っているのは、2012年頃のUSアーミーが正式採用したレプリカモデルで、

さすがミリタリーモデル、重さもあまり感じず、ポケットも多く、普段使いでもとても使い勝手が良い。

 

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が、しかし。

 

よくよく考えてみると、おしゃれでもスマートでもなんでもない。

ただ、ポケットが多くて丈夫なだけ。。

 

もうすこし、いや、もっと大胆な、「誰も見たことがないようなモノ」が作れないか。。。

 

作ろう。

 

作ろう!

 

デザインイメージ

前回、ブリーフケースを作ったときは素材の決め込みから入りました。

 

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BLAUDESIGN Briefcase

 

今回は形から入ります。

 

まずは形のイメージを5つほど書き出してみます。

 

①若者、大人が背負っても違和感のないカタチ。

 

②スーツやジャケットにも似合う。

 

③中身をある程度の衝撃から守る。

 

④「カタチ」自体がアイコンになり、印象に残る。

 

⑤そして、「今までにない」デザイン。

 

 

おそらく①〜③はデザインの過程でなんとかなると思います。

 

問題は④⑤。

 

「今までにないデザイン」で「アイコン」になる「リュック」だと?

 

そんなもん、出来るんかい!

 

 まずはデッサンでイメージを

Googleの画像検索でいろいろなバッグパックを流し見してみても、基本系のカタチにプラスマイナスしているものが殆どで、それ以外のキャッチなものだと「ナイフでも切れない生地」や「ICタグと連動して、失くしても位置がわかる」など「機能」にフォーカスしたものがある程度だ。

 

これまで僕はバックパックを失くしたこともナイフで切られたことも、象に踏まれたことも無いので、これらの機能は思いつきません。

 

さて、どうしよう。

 

とりあえず、時間があると頭より先にペンを走らせるデッサンの日々です。

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最初のデッサンの一部



 

全然、インパクトもなにもないクソデッサンです。。。。

 

・・・・。

 

偶然見つけたモチーフ

外に出かけるたびに人が背負っているバックパックばかりに目をやり、

目を皿のようにして前にいる人のバッグパックを見つめているとき、駅のエスカレーターの終点に気づかず思わずつんのめってしまいました。

 

「おっと!」

 

僕の頭は、目の前の小学生のランドセルの角にぶつかってしまいました。

 

「ご、ごめんなさい。。。」

 

 

おそらく6年生くらいの少し背の高い彼は、僕をちら見し、ホームに消えていきました。

 

小学生の後ろ姿を見送りつつ、渋谷に向かう電車の中で改めて彼の後ろ姿を思い出しました。

 

今まで気づきませんでしたが、小さな子どもが背負っているランドセルは、どうも体とランドセルのバランスが悪く、特に低学年の子供が背負っていると、後ろにひっくり返りそうなくらい「バランスが悪いなぁ」と思っていましたが、少し背の高いスラッとした男の子が背負うと、意外や意外、なかなか似合っている。

 

・・・・。

 

 

・・・・・。

 

 

ん?

 

 

ランドセル?

 

ランドセル?

 

そういえば何かの記事でフランスの女の子が日本のランドセルを日常使いしているって書いてあったのを覚えてる。。

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フランス人だったら何をしてもオシャレ?

 

少し文献を調べてみると、ランドセルは江戸末期にオランダのバックパックを応用して作られ、オランダ語の「ランセル」が「ランドセル」になったらしく、明治時代の日露戦争のときに軍隊に採用されて、それがいつの間にか小学生の携帯品になったらしい。

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初期のランドセル

 

しかし、基本デザインが約150年も変わっていないなんて。。。

(仏閣レベルだ。)



個人的には、子供のランドセルを大人が背負うというのは「?」ですが、

アレンジしてデザインしてみる価値はあるかもしれません。

 

 

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 ん?

 

あれ、結構イケるんじゃない?

 

もう少しデザインを追求すれば、なんとか④⑤をクリア出来るんじゃない?

 

 忘れてはならない。無くてはならないポケット。

一つ、大事なことを忘れてデッサンをしていました。

 

それは

 

「外付けポケット」

 

ご存知のとおり、ランドセルには外にポケットがなく、

革のフタを上に開くと収納スペースが出てきますが、基本的に家と学校の行き来の間にランドセルの中身にアクセスしない彼らはそれで問題ありませんが、一般的に使うとそうもいきません。

 

外付けポケットは、財布を取り出したり、キーを入れたり、

個人的にはとても大事だと思っています。

 

・・・、とりあえずつけてみるか。。

 

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 見ればわかりますが、「クソ」ではないほどでも、「Cool」じゃない。

 

これではランドセルをモチーフにした意味も無い。

 

さて、困りました。

 

ランドセルの表面のスムースさを失わずに、外付けポケットを作る。

 

読んでいる方は

 

「そんなの簡単じゃん、表面に目立たないポケットのファスナーをつければいいんじゃない?」

 

って思う人もいると思うんです。

 

チュッチュッチュッ (人差し指を左右に振っています)

 

違う違う、そうじゃだめなんだ。。

 

それは

 

①バッグにものを入れていない状態でも、「その形状」を保っていなければならないため、表面は何かしらの「硬い素材」で仕上げなければならない。なので、仮にファスナーポケットを作っても、ファスナーが開くだけで、ものが入らない。逆に、ポケットにものが入るようにするために、表面の素材を柔らかなものにすると、カタチが保てない。

 

②バッグ自体のインパクトを出すために、通常のポケット以外の方法でポケットを考える。

 

ということなんです。(個人的なこだわりです)

 

 

①の素材に関しては、あとで考えるにしても、今までにないバッグパックのポケットって、いったいなんだろう。

 

 

また、ブリーフケースに続いて苦悩が始まってしまった。

 

 

 

 

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  へ続く。

 

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